メタるファンタジー

　「なんかガス出してるぞ、こいつら。おならか？」
　「それはストレス臭だわ、激オコの時に出すんだけど、攻撃力が上がるからやばたんだよ」
　ペコルンがアイテムの回収を切り上げて、こちらの救助に来てくれた。
　「乾電池はゲットしたぽにょん、どすこいの助さんを助けるんだぽにょん」
　もるるも銃火器を片手に駆けつけてくる。
よくやった、乾電池があれば、ドローンとラジコンカーは再び使うことができる！
　「うちのメンバーに、何してくれとんじゃあ！！」
　「ぴえんが丘どすこいの助さんから離れなさい！」
　ちょこぱも参戦し、ライフルでメタボスライムたちを一掃する。
ペタンコになったメタボスライムは、体内にためこんでいたコインや、アイテムをゴロゴロと床に転がした。装飾品や銃火器の弾丸から何かの部品など。おそらくコイツらと戦ってきたプレイヤーの所持品なんだろうけれどなんだか仇をとったような気分になった。
　「初勝利って奴だな！」
　「私たちは何千回も狩ってますが、どすこいの助さんには、初の勝利ですね」
　「でも、どすこいの助さんのアイテムって意外に殆んど使えたんだぽにょん」
　「ミニゲームの景品も使えるってわたし初知りだったわ」
　「これを観た、動画観覧者さんに新しい遊びかたを提供出来たんじゃない？」
　そうだな。ほんとうに動画を撮影していればそんな方法も出来ただろう。
それに、ダンジョン攻略もやってみれば思った以上に面白いじゃないか、これまで怖いから避けて来たものが、こんなにスリル満点に感じるなんて不思議だよ。
　「俺に考えがある。ダンジョン攻略のためのミニゲーム景品を集めてみようと思う。けれど俺一人でやると危険だから、きみたちＴＫＧ47に協力を頼みたい」