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 所々で屈伸し、水分と糖分を補給しながら山頂を目指す。  木々の間に小屋が点々と見えた。  山麓には民家は疎らなのに山奥で暮らす者の方が多いのか。  単なる作業小屋か。  人気は無い。  ザザっと藪の音。  間延びした神経が張り詰める。   鹿と覚しき獣の気配は直ぐに消え、そうこうするうちに山頂に到達した。  藪や木々生い茂る暗い森の間から眺めるアルプスの山々の姿に解放感を得る。  山間に流れる沢も後にしてきた村も眼下にあった。  スマホに目を遣ると時刻は15時過ぎ。  電波マークには✕印。    木と木の間にトートラインヒッチでロープを結び、ペグを土に打ち一人用テントとタープを張る。
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