4/5
59人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
 日本の国土における山地の面積は約4分の3、加えて長野県には山が多い。  不死原岳には奇怪な伝承が幾つもあるという。    山村は殆んど限界集落と化して村民は自給自足の生活を送っているらしい。  砦跡があり、戦国時代には殺戮が繰り広げられた。  江戸時代には食い扶持を減らす為、老婆や赤ん坊、迷い込んだ旅人を殺し飢饉の飢えを凌いだという噂。  大正時代には気が触れた者を山に追いやり座敷牢のある小屋に閉じ込めた。  終戦後、傷痍軍人を冷遇し同じく死に追いやった。  それらの霊が呼ぶらしい。  そして、その山に入ると──
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!