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高薮くんを家に呼んだのは、晴臣先輩と過ごしたあの日から3週間も経ってしまった頃。
お昼ごはんに昨晩から準備をしていた煮込みハンバーグに目玉焼きとアボカドと炊き立てのごはんを出すとすごく喜んでくれた。
ふたりとも食べた後にすぐ歯みがきをしたい性格で、並んでした。すっきりするからとても好きなんだけど、となりに高薮くんがいるとちょっと緊張してしまうね。
「なんか、新婚さんみたいだったね…」
「ちょ、可愛い発言やめてくれない?家にふたりでいるんだけど、どうなっても知らないよ」
あ、照れてる。
きみはそういう時、頬のえくぼを赤らめるんだ。
「どうにか、なりたくて、呼んだ」
晴臣先輩とのこと、何も聞かない。それはわたしが話さなかったから。晴臣先輩のこと、何も言わない。それはわたしが言わないから。
「え…」
だけど甘えたいわけじゃないんだよ。
自分の気持ち、ちゃんと言わなきゃ。わかってくれてるってわかっていても、言いたい。伝えたい。それで初めて甘えさせてほしい。
「でもその前に、晴臣先輩の話をしてもいいかな。聞いてほしいの」
勝手に話すよ。ごめんね。だけど大切な人なの。
知ってもらいたいの。
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