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「待って、当てるから。えっと初期の頃から今でもいる子でしょ、んっとね、葵ちゃんは、……あーちゃん?」 「――正解」 「やっぱり。なんかそうだと思ったんだよねー」 「なんで……? なんでわかったの?」  葵は自分と「あーちゃん」としてネットに出している情報が繋がるようにはしていない。住みも言っていなければ、具体的な年齢も自撮りだっ公開していない。リスナーという身ではあるが、徹底的に身バレしないように防衛線を張ってきた。  なのに、どうしてわかったのか。  問いかけに冬音はいっそすがすがしいほどに言い放った。 「勘!」 「当てずっぽうかい!」 「違うよ、勘だってば。なんとなく、言葉使いとかテンションとかから、あーちゃんっぽいなって思ったの!」
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