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第7話
「凌空、おっはよー!いい天気だね!」
「おう!雨降ってっけどな!」
朝学校に行くなり、そう大きな声で挨拶をした
俺達の方をクラスメイトが驚いて見ている。
教室が静まり返る。
それもそのはず、昨日まで俺は誰とも話さず、
挨拶なんか以ての外だった。
けれど昨日の放課後、俺は決めた。
もう一度一から人生立て直そうと。
昨晩俺は家に帰るなり、
家族に頭を下げた。
こんな事をするのは、人生で初めてだ。
けど、家族の親切を受け入れず、
ただ八つ当たりしてしまった事を謝った。
心から。
母さんはボロ泣きで、陽人はニコニコ
しながらチョコをくれた。
俺があげる筈だったのに、ほんと申し訳ない
思いでいっぱいだ。
そして父さんは、何も言わずにただ俺を
じっと見つめていたが、
やがて微笑んでくれた。
俺達家族は温かい沈黙に包まれた。
俺はその日2回目の涙を流していた。
全てあいつのおかげだ。
感謝しかない。
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