第7話

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昨日俺達は考えた。 どうやってもう一度クラスに溶け込もうかと。 そしたらあいつが言ったんだ。 「やっぱ、俺戻ったぜアピールでしょ!」 なんだそりゃ、と思ったが、なんとなく意味は 分かる。結果、虹葉が俺と仲良く話して、 みんなとも話せるよ!っていうのを 遠回しに伝えることにした。 だから今は互いに下の名前で呼び合っている。 好きな人にそう呼んでもらえる俺は なんて恵まれ者なのだろう、と思うが、 俺なんかに好きとか言われたら、虹葉 は迷惑だろうから、絶対言わない。 そして俺らの作戦はまさかの成功で…。 一部の女子達が俺の所に来て、 一年前みたいに、 「今日の宿題したの?りっくん」 といってくれた。 虹葉が自分の事のように 嬉しそうに笑ってくれていて、俺の胸が 高鳴る。 けど、今は平然を保って、 「してきたぜ、ちゃんとな!お前らは?」 と言った。 段々と人が集まってくる。 嬉しい。 その後みんなでたわいもない会話を交わした。
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