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そして言いたいことを言い切った彼女達は
体育館に背を向けて帰っていったそうだ。
ったく、本当に酷い。
「虹葉らしくないな。俺がしめてくるか?」
半ギレながらに言うと虹葉はかぶりを
横に振った。
「でも…」
「らしくない…?そっか。なら…私は負けない」
俺の言葉を遮って虹葉は言った。
さっきとは明らかに違う瞳で。
「私、私パートリーダーになる!
来てくれてありがとう、凌空」
そう言って虹葉は軽い足音をたてながら
消えていった。
俺、虹葉に何もしてやれなかった…。
俺は助けてもらっておきながら、虹葉は
自分で解決した。
俺なんて奴なんだろう。
虹葉は強い。
ねえ凌空、私強くなんかないんだよ。ー
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