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その日私は学校に着くなり、
山本先生に近藤君の事を聞くために
職員室へむかった。
職員室のドアをノックしようとすると…
近藤君の声が聴こえてきた。
「先生、音川さんの隣の席変えた方が良いですよ。」
「なんで?」
話しの相手は山本先生のようだ。
けど、隣の席変えるってどういうこと⁉︎
一瞬クラっとしたけど、
踏ん張って耳を職員室のドアにあてる。
「先生知ってますよね。
俺あの日の事故で全て捨てたんです。
俺に希望を見せないで下さい、本当に。」
事故…
捨てた…
一体なんの話をしているんだろうと
思った時、私の記憶は途切れた。
強いて言うなら、職員室のドアが開いて、
近藤君が何か言っていた。
ねぇ、一体何があったの…?
気づけば私は保健室のベッドにいた。
「あら目が覚めたのね。近藤君が運んでくれたわよ。軽い過労ね。」
過労か…
近藤君のことばかり考えていたからな。
そういえば席…
すると保健室のドアが開いた。
「近藤君⁉︎」
「お前、聞いてたのか…」
コクンと頷く。
「もう分かった。全て話すよ…。」
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