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叶恵はそれに対して、もう一度だけペコリと軽く頭を下げ、ニッコリと笑顔になった。
「それにしても、先日『またタコ焼きを食べに来る』って言ってましたけど、早速来てくれたんですね。」
相変わらず、何も話さない松田。
「今日も捜査中で、昼飯をカップラーメンしか食べれなかったから、今頃お腹が空いちゃって・・。」
江戸川が答えた。
「そうなんですね〜。刑事さんも大変だぁ。ハハ。」
叶恵が、笑って言う。そして、また投げかけた。
「先日いた、うちの息子。何度か会ったと思いますが。見ての通り、あの子も身長高いんですけど。松田さんはもっと大きいですよね? どれぐらい身長あるんですか?」
タコ焼きを食べ続けていた松田が、一言答える。
「196。」
「え〜⁈ 196cmもあるの⁈ やっぱり見た目、大きいわけだぁ。」
叶恵が驚嘆な声をあげながら言った。
江戸川が話を捕捉する。
「松田さんは、親がブラジル人と日本人のハーフなんですよ。」
「そうなんですね〜! へぇ〜! なるほど〜! なんか、ブラジル人っぽい!」
叶恵がまた、声をあげた。
「いやいや、松田さんはブラジル人じゃなく、日本人ですからね!」
捕捉する江戸川。
その時、タコ焼きを食べ終えた松田が、一言叶恵に言う。
「タコ焼き、もう2皿!」
その直後、江戸川も続けて言った。
「あ、俺も! もう2皿!」
「了解〜! 合わせて4皿ね!」
すぐに、タコ焼きを追加で焼きはじめる。
叶恵は最初に、この刑事二人と会った時に感じた激しい緊張感はもう無くなっていた。
それは先日、危なかったところを助けてもらったからなのかもしれない。
「先日、助けてもらったお礼もあるし。今日はタコ焼きを私からご馳走するから、ジャンジャン食べてよ!」
調子に乗った叶恵が二人に言った。
「ジャンジャンって言っても、そんなにタコ焼きを食べれないでしょ!」
江戸川が、突っ込みを入れる。
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