NO.1

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修学旅行の班をつくる際、私はいつも通り一人残り、どこの班にも入れずにいたところ、まりなちゃんに声をかけてもらったのだった。 明るくて、優しくて、リーダーシップがあり、委員長というよりはクラスを引っ張るギャル。 比べて私はどのグループにも入らなく、いつも一人だ。 別にいじめられている訳ではない。 声もかけてくれる人はいるし、自分では気にしているつもりもない。 だからこそ、まりなちゃんが私を気にかけてくれる理由が分からないままでいる。 今まで私の隣で話しながら歩いていたまりなちゃんは、 「マリー!」という彼女の友達の掛け声がした後、私に「ごめん、またあとでねー」と言って、離れていった。 私と話しているときより明るく友達と話している光景を見るたびに、私は誰かの《代わり》なんだなと感じてしまう。 彼女は自分の友達に会えないから、その代わりとして私と話している。 どうしてもそう察してしまうのだった。
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