登場人物紹介:プロローグ

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登場人物紹介:プロローグ

 皆様、ここまで読んで頂き、ありがとうございます。嬉しいです。  各章ごとに登場人物紹介や公開できる設定を書いていきたいと思います。  その、プロローグ編です。 ・〈死の音〉:??? ・ナツメ:国中を馬車一つで旅をしている黒髪の大柄な男。旅の途中で血と屍肉に汚れた子どもを拾う。燃えるような緋色の瞳を持つ。子どもにトイと名付けた。はじめは正義感から子どもを介抱したが、何かの約束を守ろうとしているようである。 冷静な性格だが、倒れている子どもを見つけると危険をものともせず駆け付ける一面もある。面倒見がよく、情に厚い面も。トイと過ごしている間身体を鍛えている様子はないが、その身体つきからはかつて相当な訓練を積んでいた事が窺える。 ・トイ:記憶を無くした白髪の子ども。ナツメの介抱の甲斐あり、死の淵から目を覚ましたが、何かに酷く怯えたような様子を見せた。その後、ナツメの優しさに触れ、心を許した。ナツメと共に旅をする中で、一人称は「トイ」から「俺」に変わる。様々な人に触れ、男性を自認するようになる。 好奇心が強く、明るい性格。ナツメにべったり。 自分のルーツを求め、〈森〉へ向かう。 ・夢の中の子ども:トイのよく見る二つの夢のうちの一つに出てくる子ども。トイと口づけをしている。トイは夢で見る景色が自分の記憶と何か関係があるのだろうか、と考えている。 ・〈世界を喰らう森〉:何年も前に突如として現れた。国や人を喰らい、肥大化し、大陸の半分を覆いつくす規模になる。近づくものを全て喰らうその〈森〉には、何人も入る事が出来ないと言われている。かつて大陸にあった西の大国を滅ぼしたという。 ・黒髪の子ども:〈森〉の入り口でトイの目の前に現れ、トイを〈森〉の中に導いた。 ・「音」:人間の身体を形作る。ある学者によると、「音」というよりは振動し、音を伴う光の欠片のようなものだという。人間は、簡易的には手の甲(あるいは身体の一部)に模様を描く事で、導陣(ルーン)という特別な力を使うことが出来る。「音」研究者は一人一人を構成する「音」は異なり、模様と対応する導陣と身体の相性が良くないと導陣を使う事が出来ないと説明している。より簡易的な効果の導陣(ナツメが使っていた光や日記など)ほど相性が合う者の数が増え、効果が複雑化するほど対応者の数は少なくなる。 模様は正確に描く必要があり、自分に合う相性の導陣を探す作業は地道で根気のいる過程になるため、導陣を日常的に使う者の比はそう多くない。 ・導陣(ルーン):人間の身体を形作る「音」を、主に手の甲に描いた複雑な模様で導く事で行使できる特別な力。その効果は手を発光させたり、導陣を使う事によってのみ読めるようになる文字を書いたり、湯を生み出したりと多岐にわたる。簡易的な効果を持つ導陣ほど日常生活に役に立つものが多い。大規模な効果を持つ導陣ほど模様が複雑化するため、地面や壁に巨大な模様を描く必要がある。 導陣を使うための適正確認作業を導陣学として学問の営みの中で行う者は学者に限られる。導陣を使う多くの者は親兄弟姉妹や友人などから模様を教わり、相性が合ったものを使っている。 身体の「音」を使うが、導陣を使った事によって構成「音」が減少し死期が近づくという事はない。 ・〈魂〉:人間は死ぬと喉頭部に小さな木片のような〈魂〉を浮かべる。それ以外の身体は時間の経過によって空に溶けるとされる。〈森〉以前は〈魂〉を加工していたが、現在は〈魂〉の加工は見られなくなった。
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