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『これは…なに?』
ベタベタした粘液がついた気味悪い丸い玉を見てイクの顔が引きつった。
『わしの目ん玉じゃ』
『目?』
『これを受け取れイク。わしの僕になるのじゃ』
『……僕?』
『そうじゃ。これを持って“一生”わしの僕としてわしの仕事を手伝うのじゃ。そうすりゃリクを消さずに見逃してやる』
『言う事聞いちゃダメだイク!』
リクが言ったがイクは消されかけて足まで見えなくなってしまったリクを見て『分かった』と目ん玉を受け取った。
『なんで受け取ってんだよ!』
『リクは僕の大事な兄弟だから』
『…イクッ』リクは泣きそうになって下を向いた。
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