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「この少年は?アタシと同じくらいに見えるけど。新入生なんて聞いてないわよ?」
シェルと名乗った青髪の短髪の少女が勇気の方を見て疑問をぶつける。
「彼はぁ、新しい特待生だよぉ。君たちと同じ。」
エレシアが説明する。
すると、ヴィオレッタと名乗る赤髪の少年が驚いた声を出す。
「特待生!?緑色の最下位ローブで?どれ程コントロールが強いのでしょう。まだ試験も受けずに特待生だなんて…」
その優しそうな口調から、本当に驚いていることがわかった。
しかし、シェルはエレシアに訴えた。
「はあ!?こんな最下位魔法士と、アタシ達エリート魔法士と一緒の授業を受けるわけ?冗談じゃないわよ。」
腕を組み、勇気を睨みつけるシェルをヴィオレッタが宥める。
エレシアが、勇気を指し、説明を始めた。
「彼はユウキ・タナカ。とある世界から来たんだぁ。まぁ、僕が誘ったんだけどねぇ。このユウキは、魔法のコントロールだけじゃなくてぇ、魔法自体を宿してる魔力所持者だよぉ。」
そこまで言ったエレシアを驚いた顔で2人は見ていた。
しかし、その空気が段々凍るような、静けさが包んだ。
「魔力所持者…」
ヴィオレッタが呟く。
その声はかすかに震えていた。シェルはものすごい剣幕で、叫ぶように言った。
「正気か!学園長!それは危険だぞ!いくら最高上位魔法士だからといって、魔力所持者を通わせるなんて!」
一体何が起こっているのかわからなかった。
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