第6話 魔力所持者

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「そもそも魔法というのは、自然にしか宿らないとされていた。魔法というのは、自然を作り、自然の加護のためのものだった。世界の人々は自然の魔法を使い、暮らしを豊かにした。けれど、ある日の夜、とある村の10人の子供が難病にかかってしまった。その子供の難病を治すために村の人々は色々な薬をかき集めた。でも、どの薬も効かなかった。このままみすみす子供たちを死なせるわけにはいかないと、村長は山へ行ったり、川へ行ったり、なにかないかと捜し求めた。でも、何も見つからずに、木陰で休んでいた。でも、村長は魔力抽出者だったから…」 「待って、魔力抽出者って?」 「自然から魔力を取り出すことができる人のことだよぉ。この時代でも珍しいからねえ。」 エレシアは飲み物を口にする。 「勇気も飲みなよ。美味しいよ。」 「いや…ちょっと、」 あまりここのものは口にしたくなかった。 エレシアは話の続きを始めた。
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