ep.3 ヒーロー失格

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 生理的なものには逆らえない、なんて当たり前のことを今更ながら実感した。  軽い脳震盪に目眩を覚え、ようやくはっきりとした意識を取り戻したとき俺はあることに気がついた。むしろ、違和感を感じたといってもいいだろうか。  項に吹きかかる荒い鼻息に、シャツの下、胸元をまさぐる他人の手。  背後から抱き竦めるような形で拘束されていた俺は、さり気なく人の太腿を撫で回してくるもう片方の手の感触に顔の筋肉が引きつる。  慌てて立ち上がろうと体をよじらせた時、手首の拘束に気がついた。  何かに縛りれてるようだ。まるで目が覚める思いだった。 「あ、やべ、起きた?」  そして、すぐ耳元で囁かれるその声に全身が凍り付く。 「てめぇ、五条……っ」  最早優しく問いかけるほどの余裕なんてなかった。  一体何をしてるんだお前はこの。  今すぐ脳天踵落としを食らわせたかったが、手首の拘束が、背後の五条がそれを許さない。 「あー、ちょっと待った、あんま大きな声出すなよ、今いいところだから」  言いながら、太ももを撫でていた手が離れる。  そのことに安堵した矢先、口をふさがれた。  思いっきり顔を逸らし手のひらから逃げようとして、俺は五条の言葉に疑問を抱いた。  いいところ?そこまで考えて、この部屋の外に岩片たちがいることを思い出す。  そうだ、あの野郎。元はといえば岩片の野郎にここにぶち込まれたせいでこんな目にあってるんだ。  何がしたいんだあのコスプレ野郎は。  項を舐められつい反射で五条の顔面に後頭部をのめり込ませた俺はふと思案する。  まさか、岩片の奴、なにか企んでいるのではないだろうか。  五条の手が離れ、「目がァ! 目がァ!」と喚いている五条を一瞥する。どうやら眼鏡ごとぶち壊してしまったらしい。すまん、眼鏡。  アイデンティティを失った変態元眼鏡を見下ろし、俺は足だけで立ち上がった。  薄暗い室内。立ち込めるのは嫌な匂い。  そして目の前には弱った(いや、弱らせたといったほうが適切なのかもしれない)変態野郎。  なんとなくだが、岩片の作戦がわかった。 「っハハ、お前、割と脚力あるんだな」  足も縛っとけばよかったとでも言いたそうな引きつった笑みを浮かべる五条に、まだ不安定な足取りのまま一歩、また一歩とゆっくり近寄った。 「俺が足腰強いって、この前教えたばっかだろ?」  忘れんなよ、ととびっきりの笑顔を浮かべ、俺は五条の頭を鷲掴んだ。  岩片の作戦。それはおそらく、俺が、俺達が自ら囮になりこいつを釣れということなのだろう。  五条を傷めつけるのは簡単だ。しかし、服従させるにはなかなか手こずっていたのも事実だ。どうすれば、と奴の弱点を探っていた途中だったがどうやら岩片のが先に痺れを切らしたらしい。  判断はお前に任せる、と何処からか岩片の偉そうな声が聞こえたような気がした。 「任せるって、言ってもなぁ」  気が付いたら口から言葉が出ていた。どうしろって言うんだ、俺に。目の前の五条を見下ろす。  暗い視界、無意識に相手に顔が近づいた。一瞬だけ、僅かだが五条の肩が跳ねるのがわかった。 「なぁ、五条」 「何、顔、殴るのはダメだからな」 「殴らねえよ、腕使えねえし。お前のせいで」 「その割りには、随分余裕そうだな」 「顔面蹴られると思った」と続ける五条。  本当は今直ぐにでも鼻の骨連打したいところなのだが、我慢しなければならない。ここは。  我慢比べは性ではないのだが、仕方ない。俺は乾いた唇を舐める。 「さっきのはホント、寝起きでびっくりしてただけなんだって。ボコスカ殴ったり蹴ったりするほど俺も馬鹿じゃねえし」 「じゃあ、何だよ、この体制」 「ちょーマウントポジションじゃん」と、俺を見上げる五条は冷や汗を滲ませたまま唇を尖らせた。そう、やつの言う通りおれは五条の上に馬乗りになっていた。  作戦その一。ご褒美は俺スペシャル作戦。ネーミングセンス云々はスルーしていただきたい。 「なんだよ、お前から誘ってきたんだろ? 人をその気にさせておいていまさら引け腰かよ」  自分で言ってて床の上をのた打ち回りたくなるような羞恥を覚える台詞だが、こういうわかり易いのが一番いいのだ。こういう色基地外には。  壊れた眼鏡がずれ、きょとんとした五条と目があった。  無言。  おいやめろちょっとくらいリアクションしてくれ。いつもいらんときにハイになりやがってこの野郎。  もしかしたらまだアクションが足りなかったのかもしれない。俺は五条の上に腰を下ろし、そのまま下腹部を擦った。 「……お前、こういうの好きなんだろ。相手しろよ」 「元君って、そんなキャラでしたか」 「そうだよ」 「岩片のやつが相手してくれねーから溜まってんだよ、俺も」と、笑いながら続ければ、ごきゅりと五条の喉が鳴る。  男同士のナンタラを好む変態だとは知っていたが、出来るならこんな真似はしたくなかった。  いや、マジで。結構ノリノリとかそんなんじゃないし。  誰に対してかわからない言い訳を並べながら、俺は腰に回される手の感触に背筋を震わせた。  問題は、ここからだ。奴のテンションを維持したままこの状況を回避する方法を考えてみるが、尻を揉まれる度に思考がぶっ飛びそうになる。非常にまずい。わりと。 「いや~、はっはっは! まぁたしかにお前からの愛はかなりきついからな、なんとなく気がついていたんだけどまさかマジでこの俺に気があるなんて! ツンデレか? ツンデレだろ? そんなにオレにかまって欲しかったんなら最初からそういってくれたらいいのにさぁ、何? 恥ずかしかった? 尾張ってば結構可愛いとこあんじゃん。俺も罪づくりだなー尾張みたいなイケメンをホイホイしちゃうなんて! まぁ類は友を呼ぶっていうしな! 自然の原理なんだけどな!」  ここまで人に殺意を覚えたことはあっただろうか。すっかり気をよくした五条は高らかに笑い、起き上がる。  思わず引け腰になったが、腰を抱き寄せられ再び五条と密着するハメになった。  おい、なんか下腹部に嫌な感触するんだけど、すっげー嫌な感触するんだけど。 「っ、五条」肩を掴まれ、目先に奴の顔が近づく。  キスされる。そう直感し、身構えた時だった。  俺の顔を覗き込んでいた五条の動きがピタリと止まった。 「……」 「……?」  こいつを攻略するためなら唇の一つや二つくれてやるという無駄な覚悟をしていただけに、いきなり真顔に鳴る五条に俺は冷や汗を滲ませた。  まさか、バレたのだろうか。演技だって。 「なに、どうしたんだよ」キス、しねーのかよ。と続けそうになって、あからさまに焦る自分とその台詞の生々しさが笑えなくなって、慌てて口を閉じた。 「……いや、」 「じゃあ、なんだよ」  急に大人しくなった五条が気持ち悪くて、つい語気が強くなってしまった。  腰から手を離した五条は、相変わらず難しい顔をしたまま唇を抑えた。 「普通、こういう時ってその場で手を出した方がいいのかある程度期間をおいて相手から誘ってくるのを待ったほうがいいのか、それとも改めてそういう雰囲気になったとき合意の上で手を出した方がいいのかどの選択肢が一番好感度上がるのかなって思って」  気恥ずかしそうな顔をしたまま考え込む五条の言葉に俺は目を丸くし、そして脱力する。  なにを考えてると思ったら、本当に何を考えてるんだ。  最悪、このままがっついて最後までやってくるパターンを考えていた俺はこちら側の心配をしてくる五条に驚く反面、ホッと安堵する。  やべえ、ノリノリで誘ってた自分が恥ずかしくなってきた。 「多分、三番が一番いいかもな。……一般的には」  しかし、こんなチャンスを見逃す訳にはいかない。五条が血迷わないのなら逃げ出す必要がないのだから。  でも、これだけでやつを留めておくことができるのか。 「何それ、尾張から誘ってきたくせに」 「お前の顔見てたら萎えたんだよ」 「ひでえ!」といいながらもあまり気にしていない様子の五条の無駄な楽天さには安心した。  だからだろう、つい、本音が溢れる。 「自分から言ったけど、やっぱ、無理だわ。……死ぬほど恥ずかしいな、これ」  密着する体。五条の体が冷たく感じるのは自分が熱いからだろうか。  腕が使えず、身動ぐようにして五条の上から退こうとした時だった。  目を丸くした五条と目があって、そして、次の瞬間気づいたらなんか押し倒されてた。しかもまた頭打ったし。  縛られた手首のせいでまとも似受け身が取れず、もろバランス崩してしまった。  咄嗟に瞑った目を開けば、上に乗った五条がこちらを見下ろしていて。 「ってぇ……、いきなりなにす、」  そう、唸りながらも上半身を起こそうとした時だった。視界に影が差す。  気がついた時には目の前に五条の顔があって、うわ、と思った次の瞬間、唇に何かが触れた。 「っん、ふ……っぅ……っ」  薄暗い密室に男二人という絵面だけでも息苦しいというのに、更に唇を塞がれるという非常事態に息が止まりそうになった。  不思議と頭は冷静だった。男にキスされてるということを普通に受け入れてしまう程度には。  ……いや、それって最悪だな。 「む、ぅ、んん……っ」  唇をしゃぶられ、開いた奴の唇から垂れる唾液が唇を濡らす。  かたくなに唇を閉じていたが、あまりの不快感諸々でつい口を開いてしまい、そこから更に唾液を流し込まれた。熱く、荒い息が唇に吹きかかる。  顎先まで垂れる唾液が気持ち悪くてなんだかもう泣きそうになる。この下手くそが。  散々酸素を奪ったやつは、肉体精神的ダメージで虫の息の俺を見てようやく唇を離す。  糸を引く唾液を舐め取る五条に堪らず「ぅ」と声が漏れる。 「ごじょ、てめ……っ」 「ごめんな、今度学食おごってやるから」  そして、自分の下腹部へと手を伸ばした五条は「だから、」と続ける。 「ちょっと、付き合ってよ」  ガチャ、と音を立てベルトを緩めた五条は笑う。  それに対し、つられてやつの下腹部に目を向けた俺は硬直した。  なんでこいつまだ勃起してんの。全身から血の気が引く。 「まじで」無意識に声が震えた。  腕が使えないというハンデがある今、マウントポジションはまずい。  なんとか這いずり逃げようとするが、重い。くそ、図体ばかりでかいモヤシのくせに。 「ちょ、タンマタンマタンマっ」  背中に回された手が、上半身を抱き寄せる。  剥き出しになった首筋に顔を埋める五条。浮き出た血管になにかぬるりとした感触が触れ、それが舌だということはすぐに理解できた。理解できたが、どうすることもできない。文字通り、手も足も出ないというやつか。 「ゃっ、めろ」前髪が皮膚に掠り、そのこそばゆさに身動ぎをする。しかし、やつは俺から離れるどころか更に首に触れてきて。  かぷり、と首筋に歯を突き立てられれば、全身の筋肉がビクリと痙攣する。全身から汗が吹き出す。 「っ、てめぇ……っ」  今にも首筋を噛み千切られるんではないかという不安感に、高揚した心臓はバクバクと煩く騒ぎ出す。  昔、なんかで見た映画で、人間の首を犬が食い千切って血が沢山出ていたのを思い出し、呼吸が乱れ始めた。  トラウマ、というには細やかだろうが、昔から首という箇所には触れないようにしていた。  それが今、他人に咥えられている。 「やめ、ろってば、おいっ」  ちゅ、ちゅ、と音を立て皮膚を吸われた。  歯は立てられたままで、下手に動くことは出来なかった。皮膚を舐められ、血管を辿るように舌でなぞられる度に思考回路が大きく掻き乱され、全身が熱くなる。 「っ、も、そこ、やめ……っ」  味わうよう、丹念に首筋を舐められでろでろに濡れた首筋は至るところずくずくと疼き始め、顔が熱くなった。  抵抗しないとやばいと思っていたけど、相手に急所を晒していると思ったら思うがまま動けず。  こんな事で狼狽える自分自身に対し更に狼狽える俺に、うやく首筋から顔を離した五条は笑う。 「あはっ。なに、尾張って首性感帯なわけ?」 「すっげぇ、萌えるんですけど」はぁ、と熱っぽい吐息を吐き出す五条の頬も赤く、こちらを見下ろすその目にぞくりと背筋が震えた。  性感帯という単語に更に動悸が乱れる。  そして、俺の股ぐらに立つ五条が腰を動かした時、俺の下腹部に嫌な感触が当たる。  それがなんなのかすぐにわかった俺は益々青褪めた。なんか、さっきより大きくなってないか。 「なに? え? 首好きなんだ。へー、お前マニアックなやつだよなー」  こいつに言われるとムカつく。  好きでこうなったんじゃねえよと言い返そうとした時、徐に首筋を擽られ、ぞくっと全身が震える。 「っん、ゃ……っやめ、」  ただの皮だ。そうわかっているのに、そっと触れるか触れないかのもどかしい手付きで首をなで上げられれば、頭の中が真っ白になって、何も考えることができなくなる。  グツグツと煮え滾る全身の血液が首と下半身に集まり、息が乱れはじめた。  空気を取り込むのが精一杯で、開いた口からは吐息混じりのうめき声が漏れる。  もどかしい感覚にもぞりも身じろぎすれば、目を丸くした五条は顔を引き攣らせるようにして笑った。そして、口元を手で覆う。 「あー、やばい。すっげードキドキしてきた。俺顔大丈夫? 変な顔になってない?」 「元から、だろ……っ」 「やめろよ、ゾクゾクするだろ」 「っ、マゾ野郎が」  本当、嫌になる。  ぐっと全身に力を込め、五条を睨みつければ、うっすらと頬を緩めた五条は笑い、制服から取り出した何かを顔に翳す。  それがデジカメだとわかった時には、もう遅い。 「その目、堪んねえ」  音も立たない、発光もしない。  この間見た時と違うカメラだったが、電化製品に疎い俺でもそれは最新のものだとわかった。  どうせ、これもまた自室や部室のパソコンに送るようしてるんだろう。 「……っ」  撮るな。そう言い返したかったが、性格がひん捩れたこいつのことだ。嫌がれば五条を喜ばすことになりかねない。  だから、俺は煮えくり返りそうになる腸を落ち着かせ、必死に平常を取り繕う。 「……なぁ」 「あ?」 「それ、撮ったやつどうすんの? 売ったりしちゃうわけ?」  気を紛らせるためか、俺は咄嗟に尋ねていた。  やつから何か引き出して、打開策を考えるためもあった。  このまままな板の上の鯉を演じるつもりはない。  そんな俺の意図もしらずか、五条は「え」と凍り付いた。  なにそのリアクション。 「ん、そうだなー……どうしよ。マニアに売ったらかなり取れそうだけど、せっかくの筆卸だもんなー。俺の秘蔵フォルダに入れて俺だけ見れるようにするってのもなかなか興奮するしなぁ。うわ、まじどうしよう。考えてなかった」  まじで反応に困り出したと思えば、ぶつぶつと真剣に考察をしだす五条に冷や汗が滲んだ。  どちらも勘弁したいところだが、このくらい迷いが合ったほうが揺さぶりかけやすい。  強張る筋肉を動かし、俺は笑みを作った。 「なら、これ解けよ。どうせならちゃんと写真撮ったほうがいいだろ。保存するにも、ばら撒くにも」  そんなこと死んでも阻止したいが、今はそんな事言っている場合ではない。  笑いながら、そう相手を見れば目があった。  こちらを伺うような、冷めたその眼にどきっと心臓が跳ねる。  五条がこんな目をするとは思わなかったのだ。 「な、なんだよ。その目は」 「……いや、なんかさーお前急に変わったよな。性格」  先程までのテンションはどこに行ったのか、うーんと唸る五条はジロジロと俺を見下ろす。  腹を探るような視線はいつでも気持ちが悪く、胸のざわつきは収まるどころか悪化するばかりで。 「この前は俺ボコってまで写真消そうとしたくせに」  落ち着け、俺、ここで下手に取り乱せば怪しまれる。せっかく、この拘束を解かせてもらえそうなんだ。  黙っていては不自然だと思い「いや、その、あれは」と口籠った時、俺はとある違和感を覚えた。 「わざわざ部室にまで乗り込むんできたんだからよっぽど写真嫌いかと思ってたんだけどなぁ。……なんか、すっげぇ怪しいし」  そして、すぐに違和感の正体はわかった。  なんでこいつ、俺が写真の削除目的で部室に入ったこと、知ってるんだ。 「ちょっと、待っ、なんで」 「あ? なんで知ってるかって?なんでだろ、なんでかなあ? 不思議なこともあるもんだなぁ」  狼狽える俺に対し、わざとらしい口調で答える五条はへらりと笑う。 「っていうのは冗談で、ただ単に聞いてるだけ」 「あと、勘」そう、たしかに奴の唇が動いた。  全身から血の気が引くのがわかった。  自分では、完璧にやれていたと思っていた。誤魔化すことができていると思っていた。  しかし、それは過信だったようだ。  もしかしたら俺の思っている以上に五条の洞察力、メディアリテラシーが優れているのかも知れない。  どちらにせよ、五条に読まれていたことは事実に変わりなくて。  その事実は、俺のメンタル面に大打撃を食らわせる。 「あれ? なに? まじで知らなかったわけ? わざわざこんな事するくらいだから俺のことくらい調べてると思ったんだけど、ははっ! そーかそーか、お前、そんなに俺とヤリたかったのか! いやー罪づくりって怖い!」 「そうだな、犯罪者予備軍が」  そのときだった。  五条の高笑いに紛れて、聞き覚えのある、低く、不気味なまでに冷え切った声が聞こえてくる。  そして次の瞬間、勢い良く傍の扉が開いた。 「っ、お前」  そこに立つ二人の姿に、思わず俺は青ざめる。  それは五条も一緒だったが、きっと蒼白の理由は違うだろう。  そんな俺達を見下ろす五十嵐。その肩に手を回した岩片は笑った。  服装は、いつものもじゃもじゃ鬘とぐるぐる眼鏡に戻っている。いや、問題はそこではない。  ――なんで二人とも、イヤホンつけてるんだ。  嫌な予感が胸をよぎる。そして、残念なことに俺の予感はよく当たるのだ。  まさかこいつら、ずっと聞いていたのか。
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