鏡の中のシンデレラ

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「まあ仕方ないよ。春奈はまだ2人目の子が小さいし、静香は義実家に行かなきゃだって。 みんなによろしくって言ってたよ。」 「そっか…残念。」 「うちは実家だから預けてきたよ。まあもう大きいから留守番できるし。いる人だけで楽しもうよ!」 「そうだね。」 綾は周りを見渡した。参加メンバーは、男性は小学生の時優等生だった子やムードメーカーだった子が多く、大人しい子が数人。女性は男子に人気だったもともとかわいい子や明るい子が多い。 綾は気づいてしまった。ほとんどが薬指に指輪している。 (そりゃそうよね。結婚してなくて恥ずかしくて来ない人もいる。自分も不参加にするか悩んだのだ。他に同じことを考える人がいてもおかしくない。 (やっぱ出会い求めてきちゃダメだよね。楽しいからいいや) 「ちょっとお邪魔しますよ~」 その時、座っている人を避けながら祐樹が近づいてきて綾の隣に座った。 私の初恋の人… 手を見ると指輪がない。諦めたばかりなのに急にドキドキし始めた。 「あ、やっぱり綾ちゃんだ。綺麗だったか最初誰だかわからなかったよ。」 祐 樹は笑った。
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