流れ

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流れ

それから、時間はどんどん経っていた。 蒸し暑い夏はすぎて、秋にかわり、冬に変わった。 緊張も不安も全部なしに、 学校に行けるようになっていた。 彼女の眩い笑顔がまた見れる日々が続くのだ。 彼女はあの後、仲直りをしたそうで。 今はあのことあの子の友達と彼女で3人でいる。 すごく楽しそうで。 前みたいに目を合わせたらそっぽを向くんじゃなくて。 しっかりとこっちを見て笑ってくれて。 何度も何度も嬉しそうに笑うから、 そろそろ伝えなきゃいけないんだろうなと。 そう感じてしまった。 彼女に伝える。 今日僕は、彼女に伝える。 何度も忍ばせたこの思いを。
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