冷静な俺と変わり者な彼女

コロナ

俺はコロナにかかった。

年末、クリスマス後のことだ。
令和も2年から3年になろうと
している時期だ。

50歳で持病持ちの俺は、
自宅待機。
独り暮らしであるから、
病院も年末年始でスタッフも
病床もないのだろう。

しかし辛い。
熱、咳に続き、何を食べても味がしなくなった。
もちろん倦怠感はずっとだ。

毎日彼女からLINEがくる。
「何か必要なものある？」とか
「困ってることない？」とか…

基本的には
彼女にだけはうつしたくないから
断るが、
買い物に行けないから
たまに頼むと
頼んだ物以上にたくさん買って
玄関の前に置いてある。

甲斐甲斐しいにも程がある。

彼女がコロナにかからなかったことだけは
救いだ。
予定が合わず、2週間会っていなかったから
濃厚接触者にはならなかった。

しかし毎日のLINEは少々、
返信するのが辛かった。

文章ではなく、
必要なものを一言送るので
精一杯だった。