プロローグ

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プロローグ

 勇者とは、魔王から世界を救うため女神に選ばれた特別な人間。聖剣を手にし、信頼出来る仲間と共に魔王を倒す旅に出る。時には喧嘩し、時には愛を育み──友情と愛を持ち、闘う者。  そう、それが理想の勇者。  第189代目勇者オルダーンはただの村人であった。しかし第189代目魔王が現れた時、女神から勇者に任命された。  彼は聖剣を取りに世界樹へと故郷の村から旅立った。道中多くの魔物と遭遇し、多くの人々を助けた。  遂に聖剣を手にした彼は魔王を倒すべく旅──立たなかった。何とその聖剣を元の場所へ返すと、勇者を諦めた。 「いや、俺……村人でいいんですけど」  勇者である彼は魔王の手下から命を狙われた。それは昼夜問わず、彼が油断した隙を狙って。当然魔王を倒すまで永遠に続くだろう。  その事実を知った彼は、こう考えた。
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