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クリスマスは今日が本番
目が覚めたら背中がぽかぽかあたたかくて、ああ、敦史さんがくっついているんだなぁと昨夜のことを思い出す。寝た時は向かい合っていたんだけど。僕が寝返りを打ってしまったのか。
お互い裸だから熱がリアルに伝わる。シャワーを浴びるのも下着を身に着けるのも、何もかもが億劫になるくらい、昨夜はめちゃくちゃ愛し合った。
「……空、起きたか?」
「あ、おはようございます」
「ふふ。おはよう」
ちょっと掠れた声で敦史さんが言う。同時に、ぐっと身体を引き寄せられた。あの、敦史さん、あんまりくっついたら……恥ずかしいです。そろそろシャワー行きませんか?
「ひっ!」
「まだ敏感だな」
布団の中で、敦史さんの手が動く。もそもそと僕の弱いところを撫で回す。
「昨日、いっぱいしましたよね!?」
「した。けど、クリスマスは今日が本番だからな」
もっと、しよう。
言いながら、敦史さんは僕の身体をうつ伏せにさせた。左手で上半身、右手で下半身を器用に愛撫される。僕はだんだん息が上がって、傍らの枕に顔を埋めた。
「こら、それじゃ声が聞こえない」
「だ、だって……」
「可愛い声、聞きたい」
「……あっ!」
指が入ってくる感覚に、思わず声が出た。二本入ってる。昨日の名残で柔らかいんだ……。
「あ……ふ、っ……」
ローション使ってないのに、指はスムーズに動いている。駄目、気持ち良い、いっちゃう。頭がふわふわしてきたところで、敦史さんは指を抜いて自身にゴムを付けた。
「バックで良い?」
「……良い、です……ああっ!」
僕は枕を握りしめる。はぁはぁと息を吐きながら、後ろから広がる快感に身を委ねた。
「あ、ん……! はっ……ん、ん……」
「空、可愛い」
「んっ、あ、あ、いっちゃいそう……」
「ふふ。俺も」
「ふ、あっ! あ、もう、出ちゃう……っ!」
「……っ」
めちゃくちゃに敦史さんを締め付けて、僕は達した。それに敦史さんも続く。
息を整える間も無く、身体をひっくり返されてキスを交わした。
「……メリークリスマス、空」
「メリークリスマス、敦史さん」
もう今日は一日中、愛し合おうよ。
僕は敦史さんの首に腕を回して身体を寄せた。
「サンタさん、もっとプレゼントが欲しいです」
「……身体は平気か?」
「平気です」
微笑みながら敦史さんの頬にくちづけると、敦史さんは「そうか」と言って笑った。それから、深いキスをして僕たちはベッドに沈む。
明日は筋肉痛かも、なんて頭の片隅で思いながら、僕は与えられる甘い刺激に身体を震わせた。
愛に満ちたクリスマス。
僕たちは時間を忘れたまま、いつまでもベッドの上で指を絡め続けていた。
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