先生は左利き

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「え、まさか……?」 「いねぇよ!  俺だって、イチャイチャしたいわ! 傷をえぐるな」 「……すみません」 「止めて、謝られると余計に傷つくから!」  先生が必死に言うと、私は「ふふっ」と笑みを溢す。その姿を見て、先生がまたデコピンをする。何故毎回デコピンをするのか。 「何でデコピンをするんですか」 「倉敷が悪いー」  先生が子供のように言うと、私は「子供か……」と突っ込む。口を尖らして拗ねる先生はどっからどう見ても、子供にしか見えない。 「もう、お前帰れ。ほら、丸付け終わったから」  先生が私に、夏休みの課題を突き返すと、私は「言い方悪いですよ」と言って受け取る。
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