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溢れ出す情熱の伝えかた
押し倒した彼が反発で起きあがろうとする前に覆い被さる。きっとこのキスでは彼は「愛」を感じてくれはしない。それでも絡ませ続ける。
なんとなくで付き合ってくれているだろう彼に、自分勝手すぎる私の情熱を表すために。
sexでしか感じられ無いなら、感じた記憶を全て私で上書きしようとする。ただただ発情したサルのようなみっともないキスで彼の口を塞ぐ。
それでも心の片隅ではこんな形でしか情熱を伝えられないのもみっともないと思ってしまっている。
「なんで私を見てくれないの?」
「ちゃんと見てるよ」
絡める舌はいつにも増して無駄な唾液をだして、それでいながら出来るだけ音が立たないように。
口からしたたり、顎から垂れる少しの唾液も彼の中に届くように。できるだけ丁寧に、優しく、あなたを包み込むようにそれでいながら私の頭の中をあなたで一杯にする様に。
胸を押しつけ、足を絡ませ、手を取り合って二人いつまでも一緒に居れるように。
彼が私を誘うように乳頭をいじってくる。愛らしい凹凸のある手は、私の体を優しく包み込んで強く締めつける。
「もっと欲しい」嫌な欲望が渦巻いてくる。「あなたに私を感じて欲しい」窓から差し込む光はいつも私にだけあたって、眩しさに目を瞑りそうになる私はあなたをきちんとみれているだろうか。
陽の光の暖かさを感じようとしないあなたにどうすれば「愛」を感じさせられるだろうか?溢れ出すこの情熱をsex以外でどう伝えたらいいのだろうか?
潔く衣服を脱いだ私に同調してあなたもはだけてくれる。
「いじめて欲しい、、」
そんな本心をほんの少し覗かせるだけで、
「ホントに?」
そうやって戸惑いながら恐る恐る私を包むくせに、さっきまで私を飲み込もうとしていたくせに。
結局あなたは他人からの愛を拒否しているだけなんだろうと思う。だからこそ周りに冷たくて、距離をとって、そのくせ自分は少し歪な愛情を溢れるほど持っているから。
彼に少し日が当たって、眩しさに少し目を瞑りながら私の下着に手を伸ばしてきた。乳輪のそのさらに周りをなぞり、私の喘ぎ声を誘ってくる。
「もっとしていい?」
了承を取る前から右の鼠蹊部に手を伸ばし、下着の上をなぞって左の鼠蹊部へ移る。
自分からブラジャーをとり必死のアピールをしてみる。
彼はいつにも増して無愛想に、不器用に、最大限丁寧に、私の中を自分で一杯にするように。私の中に自分の存在を植えつけるように。
彼が叔母にされた様に、私を快楽で支配しようとする。
「もう我慢しなくてもいいの、」
「いいよ。玲くんがしたいこと、今までずっと我慢してきたこと、全部私にして。私を玲くんのものにして欲しい」
私の少しの変態性が、彼の歪な愛情の形と合わさって、ベットの上を情熱で満たしていく。思えばきっと私が欲しているのは少しの愛と、たくさんの支配だったのだろうと思います。彼の中にいれるのなら別に支配でもよかった。私が求めるのは彼の中に私を存在させること。どんな形でも彼の情熱の矛先が自分に向くように、必死に、自分の存在価値をみいだせるのなら、私は性奴隷になりたいのです。
私にはあなたが必要なのです。どうしても。どうしても。あなたが望むのならきっと私は死でも乗り越えられるとそう確信しているのです。私があなたを必要としているのです。あなたがどう思おうがあなたが必要としなくても私はあなたを欲してしまうのです。あなたは私のことを求めてはいないのかもしれない。程のいいおもちゃが欲しかっただけなのかもしれない自分の欲望をぶつける相手が欲しかっただけなのかも知れない。それでも私はあなたと一緒にいたいのです。あなたとの日々を私が欲しいのです。一緒にいたいのは貴方だからで私の欲望には貴方が勝手に入り込んでくるのです。あなたのために私は生きたいのです。あなたとの日々を私は求めています。ずっと貴方のそばにいたいと願っています。
あなたに独占されたいと思っていますいつにも増して私のことを思ってくれないかとおもっています。いつかのいつかはいつの時でもいいので私のことを少し思って欲しいのです。私のことを思うときに私のことを思っていてくれれば関心が私に向いていればいつか思ってくれれば。
いつかの愛を私にくれないかと願っています。
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