686人が本棚に入れています
本棚に追加
「それでな、その時怜が俺の手を引いてくれて・・・」
食事を終えて30分。
未だに止まらないこの子の口をそろそろ塞ぎたい。
ていうか食堂の空気がいつもよりも冷たくてなんだか居心地悪い。
「あいつがなんで染井様と!」
「会長様に近づくな!」
「まさか…染井様まであいつに惚れちゃったのかしら…」
食堂内は朝倉に対する誹謗中傷と、僕に対する悲しみの声でいっぱい。
でも僕は声を大にして言いたい。
僕は朝倉に惚れてない!
本当はもう食堂を去って仕事をしたい。
今の状況での30分というのは本当に貴重なんだ。
最近はさらに朝倉絡みの仕事が舞い込んできて全然寝れてないし。
それにあまりご飯を食べてなかったからか今日の食事は雑炊1杯でお腹いっぱいになってしまった。
うんうん。と頷きつつ話を切り上げるタイミングを伺うが、なかなか話が止まらない。
うーん。どうしよう。
その時
ーーバンッ
突然扉の開く音が食堂内に響く。
見るとそこには生徒会のみんなが立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!