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それからというもの、毎日朝倉にお昼ご飯に誘われたり、一緒に図書館で勉強しようと連れて行かれたりしていた。
そしてその度にみんなが朝倉を連れて帰る。
僕を無視して…
「はあ。」
「彩翔、ため息ついてどうしたんだ?悩みがあるなら俺に相談しろよな!」
「あーうん。ありがとう」
今は朝倉と寮の食堂で夜ご飯を食べています。
なんで朝倉は僕に構うんだろう。
僕、君に対してあんまりいい態度とってないのに。
「彩翔、今日も少ないなあ。彩翔って少食なんだな!」
「なんか最近食欲無いんだよねぇ」
今日の夜ご飯は卵雑炊。
ちなみに昨日はうどんで一昨日は・・・なんだっけ。
仕事で食事の時間なんて無いから食べなくなっていくうちに、ガッツリしたものは食べられなくなった。
まあうちの食堂のメニューは全部おいしいから問題ないんだけど。
「なあ彩翔・・・。」
「ん?」
なんか朝倉、顔赤いなあ。熱?
「こ、今度俺の部屋に遊びに来いよ」
部屋?
朝倉の言葉の意図を汲み取れないまま僕は朝倉の額に手を伸ばした。
「えっ?!彩翔?!」
「ん、熱は無いみたいだね。顔が赤いから風邪かと思って。」
熱がないことを確認し、手を引こうとすると、横から誰かに僕の手を掴まれた。
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