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「あ、会長さん。早いねぇ」
学校の玄関に着くとそこには既に最上くんがいた。
「最上くんこそ。てっきり僕たちが一番乗りかと思ってたよ」
「えへ。実は昨日、緊張してあまり寝れなくて」
そう言う最上くんの目には薄らと隈がある。
「え、あ、会長さん?!」
「隈、できちゃってるね。大丈夫?」
思わず隈に手が伸びる。
指で撫でたら目の下の隈が消えるわけではないけどそれでも少しでもよくなればいいなと思った。
「いや、大丈夫なんだけど大丈夫じゃないっていうか、この状況がヤバイっていうか」
「?どういうこと?」
「首傾げっ…かわ…」
「え、ちょ、最上くん??」
なんか顔真っ赤になって動かなくなっちゃった!
慌てておでこに手を当てるとさらに赤みが増した気がする。
どうしよう。
「あや、も、かんべんして、あげて、」
「いやでも、最上くん顔真っ赤」
「ほっとけば、なおる」
内心モヤっとしながらも、とりあえず放置してみることにする。
数分後、おーくんの言う通り元に戻った最上くんと最終確認をするために風紀室に向かった。
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