13人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
その後の体入は……ごめんなさい、忘れてしまいました。笑
きっと記憶にないくらい平和に終わったのかもしれないし、次の出勤で思いもよらない怖い体験をしたので、そっちの記憶が強烈すぎて忘れてしまったのかもしれません。
……それはまた次の章で書きます!
帰り道、地に足がついていないような不思議な感覚に襲われながら駅までの道のりを歩いた。
ここに来るまでの暑くて気怠い夏の外気が、冷たい空気のように感じながら、まっすぐ駅に向かって歩いていると、
(・ω・) ハヤシライス?
ふと、アンティーク調のお洒落なお店が目に入った。
普段、知らないお店に一人で入る勇気はないはずだったのに、なんとなくこの時は入ってみようかという気持ちになって扉を開けた。
案内されたテーブルに着き、一番安いハヤシライスを頼んでいるとすぐに運ばれたハヤシライスを口に入れる。
(;ω;) あれ、こんなに美味しかったっけ。
一口、また一口。どんどん口に運びながら、今日あった出来事が走馬灯みたいに駆け巡る。
つん、と鼻の奥が痛い。
講習が終わりシャワーを浴びた後、店長はこの仕事での目標額を聞いてきた。
私「六十万くらい、ですかね。一人暮らしがしたいので。本当は携帯代分が稼げたら辞めようと思ってたんですけど…」
店長「そっか。目標額を稼げたら、この仕事からはすぐに離れた方が良いよ。この仕事をずっと続けていくのは、大変だから」
入れ替わりの激しいであろうこの世界で、長く続けてくれる方がお店的には良いのではないかと思っていた私にとって、店長の言葉は意外だった。
(;ω;) よし、ちゃんと稼いですぐに辞めよう
ハヤシライスと一緒に、しょっぱい気持ちを押し込む。
先ほどとは打って変わって生温い空気に包まれながら、私は駅へと急いだ。
最初のコメントを投稿しよう!