タバコ

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 目が覚めたのは23時半だった。夢は見なかった。それが覚えていなかった。  枕元にあるスマホとLINEを開く。そしてさっきと同じため息をつき、同じ場所に戻した。  落ち着かなかった。もしかしたら1分後、いや10秒後に返信が来るのでは、という期待もあったし、このまま来ないのではないかという不安もあった。  俺はもう一度スマホを手に取り、アラームを3時にセットした。  もしかしたら今日も電話できるかもしれないと思っていた。彼女がなにをしているかはわからないが、少しでも希望が欲しかった。  今度は部屋を暗くし、目を閉じた。少し暑かったから毛布を一枚減らした。睡魔はすぐにやってきて、俺は2度目の眠りについた。  真夜中のアラームは耳障りだった。一瞬の混乱の後自分がセットしたアラームであることに気がついた。  すでに嫌な予感はしていた。LINEは返ってきていなかった。  気持ちが悪い気がした。吐くわけではないのだが、どこかいつもと違う感覚。  俺はスマホを置き、3度目のため息をついた。その後のことはよく覚えてない。いつのまにか眠っていて、いつのまにか朝になっていた。      
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