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夏休みのある日、真昼たちは、荷物をまとめていた。
いよいよ、この町を去る日が来たからだ。
「終わらないじゃないか。
昼には引っ越し業者が来るんだぞ。
お前、服、どんだけ持ってんだ」
「ほとんど千紘さんが買ってくれたんですよ?」
と言うと、
「……援助交際だからな」
と笑えないことを言う。
「でも、千紘さんの本も多いですよ~」
と言い合いながら、真昼たちは飲まず食わずで、朝から残りの荷物を箱詰めしていた。
レモンの木もちゃんと梱包してある。
そのとき、外から子どもたちの遊ぶ声が聞こえてきた。
それを聞きながら、真昼は笑って言う。
「実はちょっと寂しかったんです。
此処に住んでるの」
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