旧友との再会

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旧友との再会

目が覚めたらお決まり通りそこに居た。 帰り道はもちろん無い、閉じ込めらてるパターン。 これほどの都会なのに、人一人も見当たらず、あるのは輝かしく光るビル群だけだった。 ここはどこなんだと歩いてると、そこで最初の住民が登場する。 年は13歳前後で、何やら雷の形をしたイヤホン付けていて、シャツに黄色のセーターを着て、手帳を持ってペンで何か書いている。 ここの管理者か何か? 取り敢えず話しかけてみることにした。 イヤホン付けていて、聞こえないかも知れないと思って、彼の前に立った。 左側の前髪だけ黄色になっている。 彼の体から何やらロボットのような音がする。 コイツはロボットなのか? 頭を上げた。こっちに気づいたみたい。 「おっとこれは失礼」 でも機械的な声では無い。まるで丸みの人間の様だ。 「新入りですか?それとも迷い混んだのですか?どちらにせよ、お名前の方を教えてください。記入をしなければなりませんから」 随分と変わった人工知能だな。 「迷い込んだんだ、エドメ・クルーエと書いてくれ」 処理に困ったのか、眉を寄せて動きを止める。イヤホンつけたままなのに何故か聞こえている。 「普通にカタカナでいいよ」 「いや、それは分かってます!ただ」 そのペンで俺の名前を書きながら、 「記憶に深い名前でね、僕の昔の友人にも貴方様と同じ名前の方がございまして、もう3年ほど会っていませんが」 過去に肝心して何かを書き続ける。 「不思議ですよね、世の中には自分と顔が似た人は3人いると言いますが、名前まで同じだなんてたいそう居ませんよ」 3年前?そこまで経っていない。 俺と3年ほど会っていない人なんて居たか? この子は今の見た目からすると13歳、3年前ということは10歳…待てよ? 「おい、君の名前って」 「僕は電音ピカです!あっ、ピカと言ってもあのピカじゃないですよ!電球のように輝いているからこの名前になったらしいですから」 そんなことはいいって、いや、ダメだけど。ていうかツッコまれる前に自己完結してんじゃねぇ
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