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「んー!おいしいよ」
「ね?そうでしょ?それで、やーちゃんのお仕事なんだけど…」
「うん」
「私の知り合いがやってるホテルで働かない?でも、ラブホテルなんだよね…」
「あー、全然いいよ?」
「やーちゃん、嫌じゃない?」
華美はだんだん前のめりになる。
「うん、お給料良さそう?」
「いいよね?」
「まぁ、普通に…」
礼央くんも知ってる人のところなのかな?
「それで、もしかしたら私、また子供ができるかもしれないから、そのときまた交代で今の会社入ってもらえる?」
「え、もう次の子供の話?」
「だってー、欲しいもん!そこのホテルはやーちゃんがいつ辞めても全然気にしないし、嫌だったら辞めてもいいよ?他のところまた探すから」
「華美、そんなに私のこと面倒見なくても大丈夫だよ」
「やーちゃんといたいもん!それでね、専務にやーちゃんをなんとか正社員にできないか聞いたけど、難しいって。でも、やーちゃんがもっと慣れたらなれるかもしれないよ!」
それは、いつも近くにいて欲しいってことかな?仕事したいけど、子供も欲しいし、私にもいて欲しい。なんて欲張りな華美。でも、そんな風に素直に考えられていいなと思う。
「華美は、元気だしすぐにでも戻れそうだね」
「そうかもしれないけど…」
「私、明日からそこのお仕事してみようかな。そんなことできる?」
「…そうだよね、早く慣れたいよね?よーし、連絡しとくね」
華美は仕事が早い。
私は、アルバイトで働いているときの華美の仕事もそこまでできない。華美は優秀。なのに、子供が生まれるから仕事できなくなったので、私に臨時で仕事をして欲しいと言ってきた。それは、私があまり評判は良くない会社にしか受からなかったのを知ってたから。華美のレベルと私のレベルは違うけど、社長は雇ってくれた。でも、他の人も雇ってた。私はこの仕事に慣れることはあるかわからないけど、人もいいし給料もいい会社ではあった。
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