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それで、田舎まで運転してくれた。いい車なのかなんなのかわからないけど、綺麗な車である。嬉しい。
「誰なの?」
我が家の母は、怪しんだ。この人は、他人を寄せ付けるのを嫌う。友達も家に呼ぶなと言うしね。彼氏なんて連れて行ったことなどない。
「婚約者。いつ結婚するか決めてないけど」
「森山です」
普通に隣に座る。なんだか、頼もしい。
こうして見ると、年上感あるよなぁー
「う、うそ…こんな人がうちの子を?ありえない!」
田舎者ばーさんの母は疑り深い。しょーがない。
「仕事はなんですか?」
「会社経営をやっています」
…まぁ、礼儀正しい。普通にかっこいいなぁ。畳に座ってるの珍しくて見つめちゃう。隣にいるから見放題。
「八重…の会社の人?」
「まぁ、うん?」
違うけども?
「よろしくお願いします」
…うわお。お辞儀した。
「…ふつつかな娘ですが…」
母はあまりよくわからないけど、お辞儀した。つられたようだ。
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