プロローグ

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プロローグ

プロローグ. -あれは俺が4歳くらいだった時だと思う。 エレメンタリースクールに通っている姉さんを待つ間 俺はいつも家の近くにある“なかよし公園”と言う年中花がたくさん咲いている小さな公園でいつも午後2時過ぎくらいになると母親とやって来る同い歳くらいの女の子とよく遊んでいた事があった。 彼女はよく笑う子で優しいし顔だって可愛い。だからちょっと好きになりかけてた。初恋ってやつだ。 幼いながらに大人になったらこの子と結婚するんだ!とか思ったりもしていた。 だけどある日、いつものように公園で遊んでから花畑で花摘みをしているとたまたま花の上に座って蜜を集めていたミツバチがブ〜ンとその子の顔の前に飛んで来たのに気付いてその子は立ち上がってびっくりすると転びそうになった。 危ないっ!って思ったから咄嗟にその子を支えようと手を伸ばしてその子の手を掴んだらその子は突然パァンと眩い光りに包まれて消えてしまった。 何が起こったか分からないでいる間 俺の周りにはずっと白い花びらが舞っていた。 その事を暖炉の前で白い布に花の刺繍をしていた婆ちゃんに離したら婆ちゃんは俺に一言『まぁ!これはこれは運命だねぇ』と言って嬉しそうに微笑んだ。 どう言う意味か分からなくてその後も何度も何度も聞いたけど尋ねるたびに婆ちゃんは『運命、運命』と微笑むだけで結局その意味を話してくれる日は訪れないまま婆ちゃんは静かに息を引き取ってしまった。 婆ちゃんがいなくなってからもずっと考え続けていたにも関わらず年月が過ぎて行くにつれて記憶が薄れていき、あれだけ気にしていたくせに成人になった頃には婆ちゃんの話しをすっかり忘れてしまっていた…。
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