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「レイヴ君達にお願いしてみたら?」
「だから皆嫌がって頑なに誰も俺の部屋入ろうとしないんだって!……あー、もうどうしようっ!」ポーは両手で顔を覆ってしまった。
わざわざ実家に飛んで帰って来るくらいだもの本当に怖くて仕方ないのね…とシャクティは思った。
でもだからと言って仮に自分がポーに着いて行ったところで何が出来るだろうか?
なんせ7年も外に出た事が無いのだ。もし今一緒に外に出て誰かに話しかけられたりでもしたら果たして自分は声を出す事が出来るのだろうか、いやその前に足が前に出るだろうか……外は怖い…人はもっと怖い……でも、もしポーが天井裏に住み着いてるとか言う幽霊に本当に追いかけられていて放って置いてるうちにポーに何かあった方がもっと嫌だ。もしもポーが間違ってこの世から居なくなってしまったらそちらの方がもっと恐ろしくて仕方ない。
私に何が出来る?
役に立てるかな?
こんな私でも弟を助ける事は出来るのかな?
外は怖い人は怖い
怖い怖い怖い…怖いっ、でもっ!
“弟がこんなに悩んでいるのに怯えて引っ込んでる場合じゃない!”
シャクティはごくりと唾を飲み込んだ。
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