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ドキドキする胸と震える指を落ち着かせながらアプリを開き、説明ボタンをポチッと押す。
“あなたの要らない時間を、その時間を
必要とする人へ。”
そう、始めのページにキャッチフレーズが
でてきた。なるほど。制作者はそういう意図でこのアプリを開発したんだな。
素直に驚き、感心する。
でもこのアプリを制作した、ミラグモ株式会社はその全貌と仕組みを明かしていないらしい。
本当にこのアプリを作った人は凄い。
時間を自由自在に操れるようにしたんだ。
世界中の「時間は皆平等に与えられている」
という概念を覆したんだ。
やや興奮気味になっている僕は、
深呼吸をして画面をスクロールし、
使い方を確かめる。
“例えば授業にでたくない高校2年生と、
大学受験を控えているのに高校2年生の頃の
授業を忘れてしまった高校3年生がいる
とします。そして高校2年生の子が
その時間を出品し、高校3年生がその時間を
買えば、高校2年生の子は売った時間を
寝て過ごしたことになり、高校3年生の子は
授業を受ける事ができます”
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