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本を書くようになったのは
小1の頃だったと思う。
昔は頭の中で、幸せで夢のような世界を
空想するのが大好きだった。
自分の気持ちを思うがままに本にぶつけて、
それを読んだ人が僕の気持ちを読み取る。
まるで手紙のようなやりとりをしている
ように感じて、僕は本を書くことが
本当に好きな少年だった。
母が有名な小説家だったから、
たまたまテレビで、僕の書いた絵本が
「東雲 史子の息子の本」
として取り上げられたんだ。
母は自慢気にテレビに出したが、
当時の僕の作品は、とても人に見せられた
ものではなかった。
おかげで、
「ありえなっ!センスなすぎじゃね?」
「子供のお遊びですね。テレビにだすな。」
「夢が大きすぎて草。ストーリーキモい」
など心無い批判がネット上で飛び交った。
それは矢のように、鋭く牙を剥き、
僕の心に突き刺さった。
僕は声をあげて泣いた。
けれど、すぐに立ち直った。
だって本に命を懸けているような
作家さんとは違い、
趣味で書いていたのは確かだったから。
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