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きっと母親と父親の離婚の大元がこの出来事。
たしかあの後、母親と父親は離婚して
母は入院したと言っていた。
母は、今どこで何をしているのだろうか…。
今でも思う。
現実は本とは違い、恐ろしい世界だ。
心無い言葉が世界中を飛び交っていて、
それに人生を壊される人がいる。
それが、現実。
そして、あの日から僕は誰にも自分の本を
見せなくなった。
けれど僕は今も本を書いている。
それは、もしかしたら今の現実
に僕が満足いってないからなのかもしれない。
本で、僕の気持ちを
伝えてみたいのかもしれない。
あの日、テレビの向こう側の、読み手の人達と
僕は手紙のようなやり取りができなかった。
僕の気持ちを伝えられなかった。
けれど、いつかそれを果たしてみたいとも
思っている。
だからきっと僕は、今日も
希望に溢れた本を書くための
プロット用のノートをリュックに入れている。
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