第2章

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「ねえ、これからどうするの。」 僕は口を開いた。 少し思考を回転できるようになってくると、 いくつか疑問が残る。 時空を超えた違う世界に住む兄ちゃんと どうしたらまた会えるのだろう。 僕には兄ちゃんほど大切な人はいない。 4歳差なのに、親代わりとなって僕に 寄り添ってくれた兄ちゃん。 このまま会えないなんて有り得ない。 それに、彼女だってそうだ。 今度こそ手放しちゃいけない、大切な妹 がどこにいるのか分からない。 僕らはこのままでいい筈がなかった。 でもそれならどうしたらいいのか。 「そうだね〜。 君、私と一緒に世界を戻そう!」 そうしたい気持ちは山々だ。 「でも、どうやって…。」 「それを一緒に考えるの! 大丈夫!私達なら何とかなるよ!」 うん…。 できる気はしないけれど、何もせずこのまま 毎日過ごすのも厳しい。 可能性はゼロではないはずだから、 こうなったらやるしかない。 「分かった。協力しよう。」 「よし!なら早速作戦会議だね!」
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