第2章

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あれからというもの。 僕らはテーブルの上に置かれたノートを間に 挟んで、向かい合いながら座っていた。 小洒落た雰囲気のこのカフェにはジャズが 流れていて、とても高校生には場違いなような気がしたのだが、案外値段も安く今時の 女子高生はよく来るお店らしい。 いや、僕女子高生じゃないんだけど、と内心 思いながらもなかなかいいお店だった。 「さて、作戦会議開始だよ!」 先生のいない学校にいる意味はなく、僕らは早速作戦会議をすることにした。 「おう。」 とは言うものの、一体何をしたらいいのか。 うーん… 僕は椅子の背もたれに寄りかかり、斜め上を 見上げていた。 一方彼女はテーブルに肘をついて、 右手を顎にもってきている。 探偵気分にでもなっているのだろうか。 「「うーん」」 やはり何も思いつかないのが現状だった。
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