第2章

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「何をしたらいいのかね。」 そこに先ほど頼んだコーヒーが 僕のもとに届いた。 彼女の目の前には、生クリームが大量に かかったふわふわのパンケーキとフラペチーノが置かれた。 僕がじっと見ていると 「はい、あーん!」 彼女はパンケーキが一切れ刺さったフォークを 僕の口元に持ってきた。 「ちょ、ちょっと!」 「あれれ〜?照れてる〜?」 「君は人との距離感ってやつを 知らないのかな。」 「知ってるよそのくらい!」 じゃあ、なんでそうなるのか僕には不思議だ。 でも正直パンケーキは食べたい。 僕は店員さんにもう一つフォークをもらう。 「お、食べる?」 「うん、一口貰おうかな。」 「はいどーぞ!」 またもや彼女は自分のフォークを僕に向けてくる。 僕は華麗にスルーして彼女のお皿から一口もらった。ふわふわですごく美味しい。 クリームもくどくなくて食べやすい。 「君は見かけによらず甘党なんだね〜」 「たしかにそうかもしれない。」 彼女は満足そうに微笑んで、お皿を真ん中に 置いてくれた。 ありがたく僕はもう少しいただくことにした。
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