62人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
「何をしたらいいのかね。」
そこに先ほど頼んだコーヒーが
僕のもとに届いた。
彼女の目の前には、生クリームが大量に
かかったふわふわのパンケーキとフラペチーノが置かれた。
僕がじっと見ていると
「はい、あーん!」
彼女はパンケーキが一切れ刺さったフォークを
僕の口元に持ってきた。
「ちょ、ちょっと!」
「あれれ〜?照れてる〜?」
「君は人との距離感ってやつを
知らないのかな。」
「知ってるよそのくらい!」
じゃあ、なんでそうなるのか僕には不思議だ。
でも正直パンケーキは食べたい。
僕は店員さんにもう一つフォークをもらう。
「お、食べる?」
「うん、一口貰おうかな。」
「はいどーぞ!」
またもや彼女は自分のフォークを僕に向けてくる。
僕は華麗にスルーして彼女のお皿から一口もらった。ふわふわですごく美味しい。
クリームもくどくなくて食べやすい。
「君は見かけによらず甘党なんだね〜」
「たしかにそうかもしれない。」
彼女は満足そうに微笑んで、お皿を真ん中に
置いてくれた。
ありがたく僕はもう少しいただくことにした。
最初のコメントを投稿しよう!