第2章

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あれから数日経ってまだ何が起きているのか 分からなかった僕らはとにかく遊んでいた。 けどやはり心のどこかにモヤモヤとする 渦が巻いていた。 そんな時新しく施設に入ってきた女の子に 会ったんだ。 多分僕より年下だと思う。 小さな身体はか弱そうだったから。 その子はとにかく泣いていた。 「なんで泣いているの?」 「…かじょくぅ…いないぃぃ…」 この時僕は初めて知ったんだよね。 ここは親がいない人達が来るところなんだって。そして僕と兄ちゃんもその一員なんだなって。特にショックはなかった。なんでだろうか。もしかしたら兄ちゃんのおかげかもな。 兄ちゃんは只々不安そうな表情だったから、 僕と二人でいるのは不安だっただろう。 けれどそんな事を考えるより、 僕の思考はこの女の子をどう泣きやませようか という考えで埋め尽くされた。 僕は女の子に 「ちょっとまっててね!」 と言って姿をけす。そして、すぐに戻った。 絵本を片手にね。 そして彼女の小さな背中をさすり、 その子の名前を聞く。 ちっちゃい声で 「こにぃ…」 と返ってきた。珍しい名前だなぁと思いつつ、 僕はその本を読み始めた。
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