第2章

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「さて!飴を買いに行こう!」 この人は思い立ったらすぐ行動しないと 気が済まないタイプの人みたいだ。 しょうがないから僕も一緒にコンビニへ行った。 「この飴がいいんだよ。」 僕ががすすめたのは1個売りの、昔ながらの雰囲気が漂う、僕がいつも舐めている飴。 それは水色の、まん丸で傷一つない飴だった。 まるで宝石みたいで、少しだけ飴の向こう側がぼやけながら透けて見えるんだ。 その向こう側の世界はいつもブルーだ。 だから僕はこれを涙みたいだなって思ってる。 すぐさま彼女はこの飴を持ってレジへ向かった。 「これ下さい!」 レジで、これ下さいなんて言う人初めてみた。 本当にこの人は不思議だな。 なんだろう。なんだか子供っぽい時もあれば 急に真面目になったり。 きっと全ては彼女の過去が未来を動かしているんだろうけど。 まだ僕には彼女が何を考えているのか、 よく分からないことが多かった。 もう少し彼女の事を知らないとな…。
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