第2章

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彼女は再び芝生にごろんとねっ転がる。 「今君、ごろんとか思ったでしょ⁉︎私はですぅ!」 「残念ながら僕にはそうは見えなかった。」 「いつかそれを言ったことを後悔させてやる!」 そして彼女は笑い声を高らかに響かせていた。 僕も彼女の隣に座り、もう一度手を開く。 黄色い。 「あ、今度は私の番!」 「はい?」 「黄色い飴、空にかざしてみて?」 僕もさっきの彼女と同じように 言われた通りにする。 嘘だろ…。 黄色い飴を挟んだ世界は、黄色かった。 そのくらいはわかるのだが…。 その世界はひどく眩しい。青より眩しい。 「東雲君、これも涙の色だよ。今の私の涙の色。君の涙は青いかもしれないけど、私の涙は黄色いの。」 先程とは違い、今度は黄色いコンクリート、 黄色いベンチ、そして黄色く輝く彼女が僕の目にはうつった。 「黄色い涙…。」 「そう。私は黄色い涙。」 なぜ黄色い涙なのか。 彼女は教えてくれなかった。ただ微笑んでいて。 「いつか分かるよ。」 そう一言だけ答えた。
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