第2章

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結局その日は作戦なんか思いつかないまま僕は誰もいない家に帰った。 やはり電気はついていて、 お風呂も沸いていた。 未来にいる兄ちゃん。次は僕が助ける。 僕は服を脱ぎ、洗濯機に入れ、すぐ風呂に入った。湯船がちゃぷんと音をたてる。 今日は色々あったな。 彼女はなんで僕に告白なんかしてきたのだろう。僕は彼女に好かれるようなことどころか、 嫌われるようなことすらもできていない気がする。何も関わりのない僕らだったから。 いつか彼女は教えてくれるだろうか。 それから、彼女の過去。 今妹がいない彼女はどんだけ心細いだろうか。 彼女の妹、香乃さんもどれだけ不安を抱えているのだろうか。 きっと天国にいる悠香さんも、彼女達の両親も、きっと誰も花井さんのことを恨んでいないだろう。今の彼女を応援しているだろう。 彼女はそれを、知っているのだろうか。 今日彼女の過去を知った僕は、これから彼女の力になっていかなければいけないと思う。 だったら僕は何をしてあげるべきなのか。 何が彼女を助けられるのか。 どう接するべきなのか。 彼女のあの切なげで思い詰めたような、儚い表情を思い出すと、どうにかしなくてはいけないなと思う。 だが自分がすべきこと、 それがよく分からなかった。
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