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第3章
ピロリン!
メールの着信音で目が覚める。まだ朝の4時じゃないか。こんな時間に一体誰だろう。
スマホを開くと、
ブルーライトに目がくらんだ。
当たり障りのない、無地の待ち受け画面。
そこに表示されたのは、花井さんからの
メールだった。
普段誰からもメールがこない僕のもとに
クラスメイトからメールがきたんだ。
暗証番号を、0815と高速で入力する。
メールを急いで開くと、この間交わした
「よろしく」のスタンプの後に彼女からきた
「おはよ!」の文字があった。
僕も「おはよう。」と当たり障りのない返答。
こんなのだから誰からもメールがこないんだっていつも思うけれど、今日は別にいい。
少しだけ彼女の明るいテンションがうつったのかもしれないな…。
すると再びスマホがメールの着信を知らせる。
「今日は5:00に、八王子駅前で待ち合わせね!」
また急な…。
あと1時間。こうしちゃいられない。
僕ははね起きて、急いで着替えを済ませる。
結果自己ベスト。三分で家を出た。
寝癖は気になるのだけれど。
そして自転車にまたがり、駅まで足をひたすら回した。
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