62人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
八王子駅は僕の家からはそれなりに遠い。
だけど自転車をふっ飛ばせば、30分で着けた。
待ち合わせの20分前。
さすがにまだ彼女はいなかった。
まったく、こんな朝っぱらからどうしたのだろうか。
「ごめんごめん!お待たせ〜!」
「まだ15分前だよ。早いね。」
「いやいや、君の方が早いじゃん!」
「ああ。って、そんな事より朝っぱらからどうしたの?」
「うん、着いてきて!」
まだ薄暗いくて、綺麗な青を纏っている世界を
彼女は一人で歩き始めた。
まったくこの人は行き先を教えるって事ができないのだろうか。
最初のコメントを投稿しよう!