第3章

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八王子駅は僕の家からはそれなりに遠い。 だけど自転車をふっ飛ばせば、30分で着けた。 待ち合わせの20分前。 さすがにまだ彼女はいなかった。 まったく、こんな朝っぱらからどうしたのだろうか。 「ごめんごめん!お待たせ〜!」 「まだ15分前だよ。早いね。」 「いやいや、君の方が早いじゃん!」 「ああ。って、そんな事より朝っぱらからどうしたの?」 「うん、着いてきて!」 まだ薄暗いくて、綺麗な青を纏っている世界を 彼女は一人で歩き始めた。 まったくこの人は行き先を教えるって事ができないのだろうか。
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