第3章

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「ねえ、どこへ行くの?」 「ひーみつっ!」 「教えてくれないなら僕は行かない。」 「えー!じゃあ言うよ〜。」 「うん。」 「今から行くのは、トキストの社長のとこ。でっかいビルだぞ〜!」 社長…。 それって… 「本当に会えるの?」 「さーねっ!」 なんだそりゃ.…。 会える保証もなしにここまで来るって 凄い度胸だな、とつくづく思う。 でも、それが良い案だというのも事実。 「昨日お風呂に入ってたら思い出したんだー!」 「そうか。さすがだね。やってみる価値はあると思う。」 僕なんて、お風呂でぐるぐると色んな事を考えて、結局何も思いつかなかったんだから。 彼女は「でしょー!」と言い、調子に乗りながらも嬉しそうに笑っていた。 「で、これからどうするの?」 「今からバスに乗って、さらに中心地へレッツゴー!」 中心地っていうのはよく分からないけれど、 僕はつられて笑顔になっていた。
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