第3章

13/14
前へ
/88ページ
次へ
いくら僕でも、自分の父親が花井さんの幸せを崩したのなら、彼女と関わるのが 良くないことくらい分かる。 それは、あくまでも僕の都合ではない。 ただ……ただ彼女にとっては、 僕といることが苦しみの原因に なりえないんだ。 僕は、いつも笑っていて、明るくて、 周りを笑顔にする彼女を尊敬している。 そしてこの一日と少しの間に、 そんな彼女といて、 少し楽しいと思ってしまったのは事実だ。 だからこそ思うんだ。 彼女を傷つけたくないって。 なら僕は彼女と関わらない方がいい。 それが僕の出した結論だ。 「僕と君は、もう関わってはいけない。」 そう、君の笑顔を奪わないために。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加