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「だからね、君のお父さんは私の幸せを壊して、君自身は私の幸せをつくったの。」
そう言って彼女は話しを締めくくった。
僕は今どんな表情をしているだろうか。
安心なのか、あ、それとも彼女があの女の子だったという驚きなのか、不安なのか……。
感情がごちゃ混ぜになってわけが分からなかった。
だから思うがままに一言、
「……。」
僕は微笑み、そして小説を無言で差し出した。それが僕なりの一言だった。
またそれを無言で受け取り、読み始める彼女。
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