第4章

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それは、僕が書いた小説だった。 ずっと昔から、何年もかけて書き上げたものだった。 また会えるかもしれない、 あの女の子のことを想って。 世間にたたかれたあの本は、一人の人を笑顔にした。その力を信じて疑わなかった僕は、 その本を元にみんなを笑顔にする本を目指した。ストーリーはほとんど変わらない。 ただ、あの絵本に心情と情景とリアリティを加えただけ。 でも一つ大きく変えたことがあった。 あの子みたいな笑顔になる人を増やしたい。 そんな願いを強く込めたんだ。
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